長女からの電話

夜9時、長女から元気のない声で電話が入った。
「ついイライラして、夫に嫌な言動をとってしまったの。自己嫌悪に陥ってしまって・・・」とため息をつく。


長女は看護師として大学病院の救命センターで働いているが、現在は第2子を出産し育児休暇中の身。以前、育児休暇をとても楽しみにしており、あれもしたいこれもしたいと嬉々として話していたが、現実はなかなか厳しいようで育児ブルーの様子。
「育児を楽しみなさい」と私は言ったものの、たぶん育児を楽しめていない自分を更に追い詰めるのではないかと後悔した。
長女の連れ合いは中学教師で、日々仕事に忙殺されているが、それでも家事育児にも手を抜かず立派なイクメンである。そんな連れ合いに対してにさえ不満を持ってイライラしてしまう自分への苛立ちの渦の中にいる長女。


1時間ほど話をし、家事育児に全く手を貸さず、ギャンブル三昧だった私の夫の話をすると、お父さんは比較対象外だと笑った。
(確かに!)
ちょっと元気を取り戻した長女に安堵し電話を切った。

車の査定額出ました

約7年間乗った愛車ミニクーパー。

無事故だし、遠乗りはしなかったので走行距離は45000㎞と少ない。


なのに査定額は80000円だった。

えぇぇ、、、

「エンジンがダメですね」と申し訳なさそうに言われる車屋さん。

(いえいえ、あなたに罪はありません)

そう言えば昨年末から少し異音がしてるのは気づいていた。


この車

7年前、手持ちのお金をかき集めてキャッシュで買ったの‥‥

通勤時、私の気分の切り替えに大いに協力してくれたね‥‥

夫婦喧嘩の後、泣き場所を提供し、静かに見守ってくれたことも2度3度‥‥

そうそう、緩和ケア病棟に入院していた母の所へも毎日付き合ってくれた‥‥


そんな愛しい車が


7年間で80000円になるとは(>_<)


気持ちの整理はつきそうもないが現実に目を向けよう。

新しい車の支払い計画を立てねばならぬ。

お別れ!

私は物事に執着がなく、流行の物や高価な物にもあまり興味を持たない。

そんな私だが、一つだけ「欲しい~」と願い続け手に入れた物がある。

それは車。

ミニクーパー!


私には不似合いなおしゃれなフォルム、可愛い内装、全くぶれないコーナリング、全てが大好きで、生涯乗り続ける覚悟だった。


しか~し 7年経った今、

孫の保育園送迎という役割が任され、ちょっと様子が違ってきた。

また、維持費がかかり過ぎるという痛い問題にもようやく気がついた。

結局、孫守り中心の年金生活者には不似合いだと判断した。


そして決めて来た。

次乗る車を!

判断から決断までにはかなり時間がかかったが、心を決めてからの動きは早いのが私の特徴。


次はこどもに優しいスライドドア、座席を大きく動かして床面を広く使える機能性、安全装置もバッチリ。


しかし気がつくと

「孫のため、家庭のため、ミニとお別れするのだ。これでいいのだ。」と念仏のように唱え、自分を納得させようとしている自分がいる。



67才の生活は厳しい現実と直面している。