長女からの電話

夜9時、長女から元気のない声で電話が入った。
「ついイライラして、夫に嫌な言動をとってしまったの。自己嫌悪に陥ってしまって・・・」とため息をつく。


長女は看護師として大学病院の救命センターで働いているが、現在は第2子を出産し育児休暇中の身。以前、育児休暇をとても楽しみにしており、あれもしたいこれもしたいと嬉々として話していたが、現実はなかなか厳しいようで育児ブルーの様子。
「育児を楽しみなさい」と私は言ったものの、たぶん育児を楽しめていない自分を更に追い詰めるのではないかと後悔した。
長女の連れ合いは中学教師で、日々仕事に忙殺されているが、それでも家事育児にも手を抜かず立派なイクメンである。そんな連れ合いに対してにさえ不満を持ってイライラしてしまう自分への苛立ちの渦の中にいる長女。


1時間ほど話をし、家事育児に全く手を貸さず、ギャンブル三昧だった私の夫の話をすると、お父さんは比較対象外だと笑った。
(確かに!)
ちょっと元気を取り戻した長女に安堵し電話を切った。

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