母や叔父叔母に学ぶ日々
この歳になると、当然かも知れないが、未来より過去のことを思い出したり懐かしんだりする時間が増える。
そうなると、良き思い出が沢山あったほうが、老いても心豊かに生きられそうな気がする。
私の母は、男9人女2人の11人きょうだいだった。家は百姓だったので、裕福ではないにしろ、食べ物には困ったという話は聞いたことがないし、暮らしを卑下するような言葉も聞いたことはなかった。
みんな中卒だが、勤勉で、きょうだい仲が良くて、私の小さい頃は、ことあるごとに母の実家に集まり、叔父叔母、いとこ達と賑やかに過ごすことが多かった。
しかし、そんな日々も遠い昔。
母も、叔父叔母も一人欠け二人欠けしていなくなり、今は随分寂しくなってしまった。
母はもちろんだが、叔父叔母のその生き様などを懐かしく思い出し、時々真似てみる。
怒った顔を見たことがない叔母、
絵を描いたり、文章を書くのが好きだった叔父、
おしゃれで、清楚だった叔母、
地元の自然を愛しカメラに納め続けた叔父、
手作りを大切にして丁寧に暮らした叔母、
貧しい生活の中で生まれ育っても、みんな前向きに精一杯生ききった。
子育てが一段落してからは、皆で誘いあって国内外の旅行も楽しみ、困ったことがあると助けあう姿に、人としての生き方を教わった。
そんなあれやこれやを思い出しては、ちょっと気まぐれに真似てみたりの私の生活。
拝金主義の世の中だけど、本当の豊かさはそこにはないんじゃないかな・・・
って思ってる。