勇気のボタン
同居している姉孫が小学校に入学して2か月。
入学当初は緊張しながらも近所の小学生と普通に登校していた。
暫くすると、日常の何かにつけて苛立って、泣いたり怒ったりする場面が多くなり、
朝になると「お腹が痛い。学校行くの無理」と言い出す日が増えてきた。
マイペースで負けず嫌いの性格だから、学校での集団生活が相当ストレスなのだろう。
日頃、子育てに関してはなるべく口を出すのは控えている私だが、その日の朝は息子夫婦の目を盗み、ちょっと孫に話をした。
「誰の心の中にも勇気のボタンがあるんだよ。嫌だな!と思った時には、みんなそのボタンを押して力を出して乗り切るの。○○ちゃんの心にもそのボタンはあるからね」・・なんて。
その日は、大泣きしつつも、家族に背中を押され、何とかしぶしぶ登校して行った。
でも、無理やり送り出したので、学校から電話があるかもしれないし、保健室へ直行したかもしれない・・・なんてあれこれ考えると一日落ち着かず、「ただいまー」といつもより大きな声で帰宅したときは本当に心からホッとした。
そして開口一番
「今日はばーばに言われたから学校へ行ったんじゃないからね。自分で勇気のボタンを押したの!」と得意気に報告してきた。
姉孫の勇気のボタンは心臓の近くにあるという。今朝もこっそりそのボタンを押したらしく、元気に登校できた。
勇気のボタンの有効期限が切れませんように・・・切に願うばーさんであります。